ウェブデバッガー
Backtrace ウェブデバッガーを使用すると、クラッシュまたは実行中のプロセスからアーカイブされたダンプのエラーや状態を、お使いのウェブブラウザーに合わせた方法で表示できます。デバッガーに表示される情報は、クラッシュのソース(スクリプト、ミニダンプファイル、Backtrace 固有の形式)と、利用可能なデータ(例:スレッド、変数、メモリセグメントなど)によって異なります。
概要
以下のスクリーンショットは、デバッガーツールに表示されるデータの種類を示します。

デバッガーには、分析対象となるいくつかの異なるデータのセクションがあります。以下にそれらの概要を示します。

クラッシュレポートの情報の種類に応じて、デバッガーには異なるデータが表示されます。たとえば、ミニダンプファイルの場合は、クラッシュレポート内の一連のスレッド、選択したスレッドのコールスタック、属性、環境情報、ロードされたモジュール、欠落しているシンボルの詳細の一覧が表示されます。
Backtrace のコアダンプファイル(BTT)の場合は、自動化されたセキュリティとバグ分析、変数情報などを追加します。スクリーンショットの上にカーソルを置くと、使用できるペインの簡単な概要が表示されます。
詳細
はじめに
ウェブデバッガーは複数のセクションで構成されています。変数またはスレッドをクリックして、いつでも URL を共有できます。たとえば、ダンプ内の関心のある変数やスレッドへの URL を直接共有できます。
「属性」セクション
このペインは、ミニダンプなどのダンプ形式で表示されます。これには、ダンプから抽出され、ダンプの送信中に提供されたすべての属性の一覧が含まれています。属性によっては、すでにインデックスが付けられている場合があります。
「アノテーション」セクション
このペインは、ミニダンプなどのダンプ形式で表示されます。これには、ダンプから派生したその他の関心のあるデータのツリーリストが含まれています。これには、クラッシュの根本原因を特定するための手がかり、ロードされたライブラリの一覧、欠落しているデバッグシンボルなどが含まれている場合があります。
「General Information(一般情報)」セクション
このペインは、UNIX や UNIX 系のシステムで使用される、Backtrace スナップショット形式で表示されます。これには、「メモリマップ(memory map)
」情報、「システム(system)
」情報、登録状態などが含まれます。「プロセス(Process)
」タブには、最近回収された項目(アロケーターによって異なる)など、メモリアロケーターのメタデータなどのようなものを含め、障害が発生しているプロセスのグローバル状態をさらに掘り下げるイントロスペクションが用意されています。
「コールスタック」セクション
「コールスタック」ペインには、現在選択されているスレッドのコールスタックが含まれています。フレームの上にマウスを置くと、より詳しい情報が表示されます。オレンジ色で強調されているフレームは、クラッシュとの関連性がより高いと見なされます。
「グローバル変数」セクション
このペインは、UNIX や UNIX 系のシステムで使用される、Backtrace スナップショット形式で表示されます。これには、シリアライズされたグローバル変数の値が含まれます。
「レジスター」セクション
このペインは、ミニダンプなどのダンプ形式で表示されます。現在選択されているフレームのレジスター値が含まれています。
「スレッド」セクション
このペインには、ダンプ内のすべてのスレッドの一覧が含まれています。クラッシュしたスレッドの横には赤いアイコンが表示されます。横に矢印記号が付いているスレッドは、同じコールスタックを持つさらに多くのスレッドに展開できます。言い換えると、同じコールスタックを持っているスレッドは 1 つのツリーにグループ化され、大量のスレッドがあっても簡単に移動できます。
「Variable Context(変数コンテキスト)」セクション
このペインは、UNIX や UNIX 系のシステムで使用される、Backtrace スナップショット形式で表示されます。これには、タイプ情報、メモリアロケーターの状態(変数が指すアロケーションのサイズ、アクティブであるか解放済みであるかなど)など、変数に関する補助的な情報が含まれています。
「変数」セクション
このペインは、UNIX や UNIX 系のシステムで使用される、Backtrace スナップショット形式で表示されます。赤いボックスの付いた変数は現在解放済みです。緑のボックスの付いた変数は現在割り当て済みです。赤い丸の付いた変数には警告が出ています。変数をクリックして展開すると、潜在的な警告を確認できます。
「Warnings(警告)」セクション
このペインは、UNIX や UNIX 系のシステムで使用される、Backtrace スナップショット形式で表示されます。「戻る(prev )
」ボタンと「次へ(next)
」ボタンを使用して、警告を閲覧します。「選択(Select)
」ボタンを押して警告に移動します。または、「変数を自動選択(Autoselect variable)
」ボタンをオンにすると、警告が出ている変数に自動的に移動します。警告には、無効なメモリアロケーターの状態、クラッシュが発生したときにアクセスされた変数の自動検出などが含まれます。